あの頃より きっと。
風磨は足を止めた。

私は、濡れたタオルを首元につけた。

ひんやりとして気持ちがいい。

2人きりの保健室はしんとしていて、朝の爽やかな風がカーテンを揺らした。




「…ずっと続いてきたものはさ、そう簡単には壊れないよね?」





風磨の横顔を見る私は、意味もないのに胸が痛くなった。

風磨にはこの言葉の意味が分かっているのだろうか。

私は、消毒液の匂いが染み付いたシーツを握り締める。
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