あの頃より きっと。
風磨はそう言うと、彩穂を振り返ることなく保健室を出て行った。

彩穂はため息をついて、再びベッドに横になった。





『壊れはしないと思うけど、これから続くかはわかんなくね?』――





あの言葉を思い出すと、涙が頬を伝った。

どうしてずっと続くって言ってくれないのかな。

ますます不安になっちゃうじゃん。

彩穂は深呼吸して、彼女でもないのに何言ってんだろ、と付け足す。

先生に気がつかれないように制服の袖で涙を拭っても、

鼻をすする音ですぐに気がつかれてしまった。





「彼氏さん?」





先生は、机に向かって何やら書類の整理をしながら聞いた。
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