あの頃より きっと。
バスケットボールを終えたあとのココアは、体を甘さで満たした。

それでも雷は、ズルズルと音がするまで、一気にココアを飲み干した。





「風磨はっ…」





彩穂が、涙を浮かべて雷を見ていた。

引いたばかりの涙が、彩穂の目から溢れそうになっていた。
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