あの頃より きっと。
「あぁーっ、髪の毛がぐちゃぐちゃになっちゃったよ」





玲奈は、指先で髪の毛を整えた。

玲奈の指を覆うように吹いた冷たい風は、やはり夏の終わりを知らせた。





「はははっ、ホントだ」





笑顔になった風磨を、玲奈は吸い込まれるように見つめていた。
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