あの頃より きっと。
2人で他愛もない話をしながら歩き続けると、とっくに玲奈の家まで到着していた。

クリーム色の一戸建ては、優しい家族と玲奈が寄り添う姿を表しているようだった。





「ありがとう」





玲奈がそう言って振り返る。





「いや別に、礼される程のことでもねぇし」





玲奈は、照れ隠しをするように首を掻いた風磨が、愛しくて仕方がなかった。

この想いは、どうすれば伝わるのだろう。

自分の想いは、風磨が思っているよりもっともっと大きいのに。
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