あの頃より きっと。
何があったのか察知することができず、彩穂は慌てて近寄った。

美優は目に涙を溜めて、肩を上下に動かしていた。

振り返ったもう一人の人物は、麻紀だった。

麻紀は、悲しい目をして唇を噛んでいた。





「麻紀も?!どうしたの?!何があったの?!」





彩穂が美優に近寄ると、いきなりピンクのものが視界に飛び込んできた。

彩穂は唐突過ぎて驚いたが、一拍たって美優が抱きついてきたことに気がついた。
< 263 / 477 >

この作品をシェア

pagetop