あの頃より きっと。
「彩穂っ!麻紀は、裏切りものだったんだよっ……!」
いつも仲のいい3人だ。
普段こんなことは滅多に起こらない。
というより、起こったことがない。
彩穂はあたふたすることしかできなかった。
そんな彩穂をよそに、美優は続ける。
「麻紀ね…坂岡くんに告られてオッケーしたの…」
その言葉は、大きく彩穂にのしかかった。
そして、信じることができなかった。
麻紀は、悠心のことが好きな美優を応援するのではなかったのか。
あれだけ2人で美優を応援していたのに、どうしてなのか。
疑問が募っていく彩穂に、麻紀は小さく呟いた。