あの頃より きっと。
「美優っ…本当に、ごめんね」
「私も…ごめんね。麻紀に…酷いこといっぱい言って…!」
彩穂も、2人をまとめて抱いた。
とにかく涙が止まらなくて、彩穂は声を上げて泣いた。
本当によかった。
このまま3人が終わったらどうしようと、何度も考えていた。
でもどうすることもできなくて、迷って苦しんで。
この空気を変えてくれたのは、大好きな――風磨だった。
風磨は何も言わず、黙ってベンチに腰を下ろしていた。