あの頃より きっと。
大切
3人が泣き止んで風磨を振り返ると、風磨が大笑いした。
「ぶっ…お前ら鏡見てみ!超笑えっぞ」
風磨が失礼なくらい笑うため、彩穂が手鏡を取り出した。
そして、鏡に映った3人の顔を3人一緒に覗いた。
そこには、目の周りが大きく腫れ上がった3人が映っていた。
「あははは!!」
3人で大笑いして、彩穂はとても幸せな気分に浸った。
こうやって笑えることは幸せなことだと、感動した。
当たり前にならないように、これからも大切に生きていこう。
いつまでこうやって笑い合えるかは分からない。
それでも、今という時を受け止めて、精一杯生きていこう。
彩穂は自分自身にそう誓った。