あの頃より きっと。
「いやぁ、11月初旬に雪ですよ?珍しすぎるったらありゃしない」
制服の隙間から入る風が少し冷たくて、彩穂は身震いした。
そんな彩穂を見ながら、麻紀と美優も頷く。
「寒い……私はもうだめだ…」
寒さに弱い美優はただえさえ小柄なのに、寒さのせいで身を縮めているため更に小さくなっていた。
そんなとき、麻紀が彩穂に声をかけた。
「いきなりなんだけど。来月は、クリスマスがあるよね。だから、クリスマスパーティーとかしない?」
麻紀のその一言に、彩穂と美優の目は輝いた。