あの頃より きっと。
「なにとぼけてるの、髪型の反応は?」





彩穂は、ハッとして自分の髪の毛を触った。

そういえば、髪型について何も言われていなかった。

自分は風磨との再会のことでいっぱいだったから忘れていた。

風磨は気が付いていたのかな。

そう思うと、彩穂の胸に少し悲しみがたまった。





「気付いてなかったのかも…」





「今日一緒に帰れるかどうか、桜木先輩にメールするとかは?」





「あぁー、そうしよっと」





彩穂は携帯電話を取り出して、風磨へのメールを作成した。
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