あの頃より きっと。
安心
放課後になると、彩穂は風磨にメールをしようと携帯電話を取り出した。
すると、麻紀と美優が近寄ってきた。
「今日も1日お疲れちゃん!」
美優が彩穂に抱きついた。
彩穂は、小動物を抱くみたいにして美優を包み込む。
美優は、年齢の割には小柄で細身だった。
包み込んだ美優は華奢で、本当に小動物のようだった。
ふんわりといい香りがする美優の髪の毛に、彩穂が見とれていると麻紀が言った。
「桜木先輩と帰る?」
「うん!でもさぁ、2人じゃないの」
「えっ?なんでなんで?」