あの頃より きっと。

怪我なんかしなければよかったのに。

自由を奪われたため、試合に出られない。

…出られない?

彩穂はそこで、新たな考えが浮かんできた。





「出られないなんて、誰が決めたんだっけ」





心の中で呟いたはずの言葉が、空気を伝わって外に出た。





「彩穂?」





「出られないなんて、思い込み!出れる!私、延長戦出る!」





大きな声が、部員全員を驚かせた。

そして、顧問も驚きを隠せなかった。

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