敏腕美人秘書のみゆきさん ■

不意に
ぐいっと腕をつかまれて、

体制をくずして肘が机にあたって
ゴンって鈍い音を立てる。


いったぁーー


って思う前に。


むにゃ。


柔らかい感触が唇に触れた。


むにゃ?


一瞬意識が飛んで
解らなかったーーー



それはゆっくり離れて、


「おいしいですよ。 
 まずくない。

 ライチ味です。深雪さん。」

心地よく
耳元で
聞きなれた声が
響いた。
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