敏腕美人秘書のみゆきさん ■
今日はいい天気。
私の心も
なんだかいい予感がしそうなそんな晴れた日。
「なっ…何言ってるのよ斉藤君っ。」
思わず赤くなった顔を隠すように
書類を持ち上げる。
「すっ。すいません。
新人のくせに生意気ですよねーーー。」
斉藤君はあわてて頭を下げる。
「うぅん。
大丈夫。
ありがとう。」
素直に好意を持たれていることはうれしいものだ。
「じゃ…あのっ。今度お食事でもいかがですか??」
「それは、調子乗りすぎ!
一人で『社長様』のお守ができるようになったらね。」
そこはしっかりとしとかなきゃ。
にっこりと斉藤君に笑いかける。
斉藤君はしゅーんとうなだれて「はい…」と小さく返事をつぶやいた。
窓から見える空は青くて
丸い雲がふわふわと浮いている。
なんだか
不思議と楽しくなりそうな
そんな晴れた日だった。