敏腕美人秘書のみゆきさん ■
ペラペラの
A5用紙に書かれた辞令。
辞令
社長付の
アシスタントに命ずる。
そっと
盗み見した紙には
予想通りの
コメントが載っていた。
ご愁傷様。
たしか、コイツは営業とか希望だったような気がする。
全然違う部署で違う仕事をさせられるって
ちょっと同情するな。
斉藤は
相変わらず、周囲に
ニコニコしながら、
ちょっと困ったように
「どうしよう」
なんて言っているが
多分、動揺といら立ちうっすら顔に出ている。
「なぁ、
部署も決まったことだし
飲みにーーーいくか?」
一応、
俺だって罪悪感ぐらいはある。