敏腕美人秘書のみゆきさん ■

斉藤君は
「くくく」
とこらえたような笑い声をあげて、
楽しそうに私に笑いかけた。


「やだなぁ。
 深雪さん。社長に言われたんですか?」

「えぇ、そうだけど・・・何か分かったの?」


「深雪さんは解らなかったんですか?」

「??」

なんだろう。

不思議そうな顔をしている私を斉藤君はじっと見つめて、
にっこりとほほ笑んだ。

斉藤君って
ホント優しい笑顔よね。

愛らしい優しそうな、笑顔にやっぱり癒されちゃう。

でも、
その優しい笑顔の斉藤君が
人差し指を立てて、
そっと口の近くまで持ってきて、
意地悪そうに
「解らないなら、秘密です。」

とニヤリと笑った。


「ええぇぇっ!?」


なによっ。
気になるっ。


「教えてよっ。」

「秘密です。」

また、にっこりとほほ笑んだ。


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