仮面の裏側
初めての学校
一応、セットしておいた目覚まし時計が鳴るより、1分ほど早く目が覚めた。
いつものことだから、本当は目覚まし時計なんていらないけど、セットしておくように言われたし、念のための保険だ。
昨日、入寮して今日は学校初日だ。
ちなみに、昨日は日曜日だった。
まず、洗顔と歯磨きをした。
そして、着るように言われた制服を着て準備は完了だ。
今の時刻は8:00。
学校は8:30から始まって、その前に職員室に行かないといけないらしいから調度いい時間だ。
昨日で校舎までの行き方は覚えたから問題はない。
荷物を持って部屋の外に出ると真希も部屋から出てきたところだった。
「おはよう、彩優花」
「……おはよう」
不意に真希が首元に手を伸ばした。
首輪のことがあるので、反射的に身構えてしまう。
が、真希は不恰好に結ばれているリボンに触れた。
「可愛い顔してても、不器用なんだね。」
そう言いながら、リボンを直してくれた。
「…ありがとう」
だけど、顔は関係ないと思う…。
それから、真希と一緒に校舎へ向かうことになった。
真希と歩いていると同じく、校舎へ向かう人達の視線を感じた。
そのほとんどが、好奇の視線だったに違いない。