仮面の裏側
第1章
学園へ
昨日、私を育ててくれた人が死にました。
男の人でした。
それ以外には何も知りません。
その人は、誰かに殺されたようです。
私に関係はありませんが……
私は何も考えてはいけない。
何かに興味を持ってもいけないし、
行動も自分からしてはいけない。
感情をもってもいけない。
…そして、
首の真っ赤な革の首輪を外してはいけない……
男の人のお葬式は誰かがやりました。
その誰かは何処かの学園を経営している理事長だそうです。
男の人に頼まれたので、私を引き取るらしいです。
私に「寮があるからおいで」と言いました。
私はなんとなく頷きました。
理事長さんの学園に私は行かなくてはいけなくなったみたいです。