ありえへん!!



腕時計を見ると


「あ、12時回ってんな」


今日は12月25日か。


真瀬の腕を引っ張り耳元で


「メリークリスマス、真瀬」


そっと唇に唇を。


ほんの僅かなキス


「せ、先輩」


「これが俺からのクリスマスプレゼントだ」


俺、もしかしなくてもすげ~キザな恥ずかしいことを言ってるよな。


「先輩」


「ん?」


「メ、メリークリスマス。俺、こんな嬉しいクリスマス初めてや。サンタクロー スに感謝や」


「……」


何故にサンタクロース?


「クリスマスに、先輩をプレゼントしてくれたから」


「……」


ニコニコしながら空を見上げてる。


バシッ!


「い、痛い!」


「俺はサンタクロースの袋に入ったプレゼントじゃねえ!ほら、行くぞ」


先に歩き出すと


「待って下さいよ~先輩。そんなに照れんでも~」


誰も照れてなんかないちゅうねん!


この阿呆!


「せんぱぁ~い~」





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