もしキミと恋ができたなら
始まり
あたしの家の周りには、ひまわりが咲いていた。
黄色の花びらは太陽よりも輝いていて。
太陽に照らされて、輝きを増していた。
あたしは、富山に住んでいるごく普通な女子高校生2年。
平理依子(タイラリイコ)。
夏を迎えたはいいんだけど
富山の夏は暑い。
沖縄とかもっと暑いんだろうなって思う。
あたしの親友、桃(モモ)と沙由(サユ)は
彼氏さんとデートでスケジュールがいっぱいらしい。
彼氏がいることがうらやましいとは思わないけど
ただ、毎日が暇だった。
両親は、他県で働いていて。
特別な行事なときには、毎回帰ってくる。
あたしの家はいろいろと複雑で。
あたしのお父さんは、一度離婚していて
今のお母さんと知り合ったのは、2年前。
結婚したのは、1年半前。
お母さんのほうにも、連れ子がいて。
あたしとは6歳離れた兄。
人見知りなあたしは、初めは
他人行儀だったけど、兄があまりにいい人だったから
すぐに馴染めた。
そんな、兄弟愛を見て
両親は、他県で安心に仕事をしているらしい。