アシタのナミダ
「トキオは優しいから」
私は復学の手続きを済ませ部室に向かう。
そこで彼は待っている。
「若間さん。久しぶり」
かじり付くように見ていたパソコンのディスプレイから黒縁のメガネをこちらへ向ける。
「おう。久しぶり」
変わらないその笑顔に、あの頃へ戻った気がした。
「卒業したのにまた脚本を書かされてるの?」
「これは手直し。今度の学祭にあの台本使うってさ」
私が王女役で、トキオは王女に恋い焦がれるナイト役だった。
でもトキオは稽古中のケガで出られなくなったっけ。
酷く残念がるトキオの姿がとても愛しく思えた。
私は復学の手続きを済ませ部室に向かう。
そこで彼は待っている。
「若間さん。久しぶり」
かじり付くように見ていたパソコンのディスプレイから黒縁のメガネをこちらへ向ける。
「おう。久しぶり」
変わらないその笑顔に、あの頃へ戻った気がした。
「卒業したのにまた脚本を書かされてるの?」
「これは手直し。今度の学祭にあの台本使うってさ」
私が王女役で、トキオは王女に恋い焦がれるナイト役だった。
でもトキオは稽古中のケガで出られなくなったっけ。
酷く残念がるトキオの姿がとても愛しく思えた。