アシタのナミダ
きっとわからない。





私が誰かなんて―――





「………ママ」





満面の笑顔で、たどたどしく砂浜を走りながら彼女は私に飛び付いた。





「ママ!」




もう一度、確かに私をそう呼んだ。





嬉しかった。





愛しかった。





会えなかった時間の分だけ抱き締めた。





この子が、私達のコドモなのだと、確かめるように。





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