ホットココアのキミ
私が俯いたまま返事をすると、ヤノっちの顔が急に曇りだした気がした。

私はそんなヤノっちにちゃんと伝えなきゃと思うほど、顔が赤くなる気がした。

「私、矢野くんのことまじめで頑張ってるすごくいい後輩だって思ってる。私なんかと違ってほんとまじめでさ、おっちょこちょいだけど、チームのムードメイカーで私にはない面を持ってて尊敬してるくらい…」

「…」

ヤノっちは無言のまま私の目を見て、次の言葉を待っているようだった。

「…で、ね。あの日、急に告白されてびっくりしたのも確かだし、そこから矢野くんのこと今まで以上に意識するようになったのも事実。でも仕事にかまけて自分の気持ちとちゃんと向き合って考えないで、矢野くんが今までどおりに接してくれてることに甘えて、先延ばしにしちゃってごめんね」

「…」
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