ホットココアのキミ
“私の心臓もつかな…”


「はい」

「え?」

お店を出るといきなりヤノっちに手を差し出された。

「手、つなぎましょ?」

「…う、うん。あ、ヤノっちどこに住んでるの?」

会社から離れたところで人に見られないだろうと思って私も手を差し出した。

「先輩と同じ駅ですよ。知らなかったんですか…?一人暮らし始めるときに先輩にお勧めの地域聞いたじゃないですか…」

「え、そうだっけ??ごめん、ごめん!じゃぁ電車も一緒に帰れるんだねっ」
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