ホットココアのキミ
「ちゃんと自分で考えて分からないんだったら誰も責めたりしないから大丈夫だよ」

奥平さんが自分の仕事以外にも後輩の俺の様子をきちんと見て気が付いてくれていたことがなんだか嬉しくて、俺も後輩ができたらそんな先輩になりたいと思った。

しばらくして料理が運ばれてきて、先輩がよく行くってだけあって、すべて美味しかった。

お腹も満たされて少しのんびりした時に、気になっていたことを奥平さんに聞いてみた。

「そういえば、さっきなんでココアだったんですか?」

「へ?」

「いや、俺だったら差し入れるなら普通コーヒーかなって」

「あ、まぁ普通そうだよね…あれは…もう少しで終わりにして帰るだろうなぁって思って、コーヒーだと夜寝れなくなっちゃうかなっていうのと…」

「というのと??」

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