明るい光のその先に
「ねぇ?私の靴に
画鋲を入れたのあんたでしょ?」
縦に頷く前に腹を蹴られる

「っあ"…!」
口から血がでた
吐血だった
吐血したのは初めてだった
私はヨロヨロになってトイレに逃げた

しまった…トイレはもう逃げられない
垂れされたホースから水が出てくる
頭から思い切り被る

すると甲高い声が聞こえる
「あっははははは!
あんたが悪いんだからね?
あんたが光君と
いるからいけないんだよ!」

私はお腹を抑えて…うずくまった
頭が…痛い…
水は止められ…髪から滴る雫の隙間から
私は体が火照っているのを感じた

トイレから出て
クラクラする頭を正気に戻そうと
頑張る…だがやむ終えず倒れた

荒い呼吸…火照った体…
正常ではない傷

これらをパパに見られたら
パパはきっと倒れちゃう…

私は意識を失った…

「ん?誰だそこにいるのは!
って明!?」
蓮先生の声も聞こえない
「明?明!しっかりしろ!明!」
私を抱き上げ、
蓮先生は何処かに連れてく
そこは、環境部の部室小屋
「春…!」
蓮先生は誰かに電話をかける

《もしもし?》
「春!明が倒れた!」
《!?すぐ迎えにいく!》

間も無くして…わたしは家に帰ってきた
「明…」
光が申し訳なさそうに名前を呼ぶ
このままだと光も嫌ってしまいそう
優しくされるのが怖くて仕方が無い…

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