ムテキ
ここを抜けたら、自由に生きたいと思う。
だって、これはあくまであたしの人生だから。せめてあたしらしく。
ーーーどうやら、無理そうだけど。
目の前に広がる光景。一年に一度会う人。
あたしの知る限りでは常に眉間にしわを
寄せている、あたしの唯一の親類。
あくまで、今あたしが思っている事だけど
しばらくして、やっとこちらから口を開く。
「叔父さん、」
相手も、やっと口を開ける
「あかりちゃん、」