【 腐りかけのteenager  】
私は何故か焦りを感じていた。

親友を取られた気持ちと、友達が離れていっているような気持ち…。

「ごめん…。多分ずっと無理…。」

えっ…?

私は心が凄く痛くなった。

何で?

何で?

聞きたくても聞けない自分がいた。

私がうつむいたまま黙っていると、楓は重たい口を開いた。

「私は別にいぃんだけど、周りが…。みんな嫌がってるんだよ…。もし、一緒に遊びたいんなら智佳子に聞いてみて?」

私は楓の冷たい言葉に心をズタズタに引き裂かれた。

そこまでして一緒に遊びたいなんて思わない!

楓は親友だと思っていたのに…。

友達の意見に左右されるなんて最低だ!

「ありがとう…。そこまでしなくても、別にいいよ。」

私は精一杯、笑顔を振りまいたが私の口元は言うことを気かず、小刻みに震えていた。
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