【 腐りかけのteenager  】
約束の日-

私は寝坊したらまずいと思い、一睡も出来なかった。

と言うよりは、不安で寝られなかった。

3:30-

私の時計が訴えてきた。

そろそろ行かなきゃ。

私は物音を立てないように、そーっと服を着替え、誰にも悟られぬよう家を出た。

冬の夜明けはさすがに寒かった。

私は凍える手を握りしめた。

寒さのせいか、恐怖のせいか・・・その手は震えていた。

私は重たい足を一歩一歩前に出し、目的地に向かった。

このまま着かなかったらいいのに・・・という期待とは裏腹に、私は着実に目的地に近づいていた。

私が約束の場所に着いたとき、男の姿はまだ無かった。

ピピピピピピピピ・・・

私の携帯電話が男からの電話だと主張してきた。
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