【 腐りかけのteenager  】
男は人影のない空き家の裏庭に私を誘導した。

そこには古い、小さな井戸の様なものがあった。

庭は草が無造作に生え、家の窓ガラスは所々割れている。

中を覗く事は出来なかったが、カーテンが黄ばんでいるのが見えた。

ここが実は空き家じゃなくて、中から誰かが出てきて助けてくれるかもしれない・・・。

そんな希望を抱きながら、私は男の後を付いていった。

男は小さな井戸のようなところに腰を掛けた。

買ってきた缶コーヒーを一口飲んだ後、男は話し始めた。
< 138 / 312 >

この作品をシェア

pagetop