【 腐りかけのteenager  】
「行ってきます・・・。」

私は小声でお母さんに問いかけた。

「あら?今日は学校の日?」

「ぅん・・・。」

私はお母さんの顔をまともに見る事が出来きないまま、逃げるかのように家を出た。

こんな日に学校なんて行きたくない・・・

でも、さぼって先生が家に電話してきたら・・・

私の頭の中で葛藤が続いた。

これ以上親に迷惑を掛ける事は出来ない。

私は学校に行く事を選択し、重たい足を駅の方に向けて進めた。

駅の手前にこぢんまりとした銭湯がある。

いつもは気にもとめない銭湯。

だが、今日は引き込まれるかのように、私は銭湯の暖簾をくぐった。
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