【 腐りかけのteenager  】
「おぅ!・・・おぅ!・・・ありがとう。まじっ?助かる!とりあえず適当に集めて!じゃっ。」

智也は電話を切った。

適当に集める?

何を?

私は不安そうな表情で智也を見つめた。

「大丈夫。マキは心配しなくて良いから。」

そう言うと、智也は私のおでこにチュッと口づけてきた。

すると智也は倉庫の中から金属バッドと木刀を取り出した。

私は嫌な予感がした。

予想が外れて欲しいと願うしかなかった。

「野球でも始めるの?」

「そんな訳ねぇだろ~。」

「だよね・・・。」

私は血の気が引いた。

やっぱり言わない方が良かったかも・・・。

後悔が私の中を埋め尽くした。

「智也・・・?多分電車男は物使わなくてもやっつけられると思うんだけど・・・。見るからにオタク系で弱いよ。」

「うん。分かってる。友達もそう言ってた。でも、いちをな!人生何があるかわからねぇだろ?」

ほう・・・。

そこは用心深い訳ね。
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