【 腐りかけのteenager  】
「うぅ~ん・・・。実は初。」

健二さんは少し声を小さくして言った。

「そうなんだ!」

な~んだ。少しホッとした自分がどこかにいた。

「この店、誰に聞いたの?」

「実は、昨日ネットで調べて・・・。」

「えぇ~!凄い!!ありがとう!」

私は凄く嬉しかった。

自分の為に調べて連れてきてくれるなんて・・・。

大人だ・・・。

「俺さぁ・・・実は今ものすごく緊張してるの・・・分かる?」

「そうですか・・・?少し照れ屋さんなのかな?とは思いました。」

そう言うと健二さんはそっと私の手を取り、自分の親指の付け根に私の指を当てた。
< 257 / 312 >

この作品をシェア

pagetop