ひきだしから、男子!


 「キャベツ……だと?

 それは予定になかった

 じゃん」

  余命を宣告された患

 者のようにそう言った

 のは、畑山君だった。

  調理室中の視線が畑

 山君に集中する。

  畑山君は慌てて、な

 んでもないよと笑った

 が、その顔はラスボス

 を前にした弱小勇者の

 ようだった。
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