My Romeo & Your Juliet ~俺様部長×地味子~《完》
『大好き…』

岡崎先輩があたしを見てる。

『あたしは…ユウが好きです』

やっぱり愛の告白は苦手だ…

先輩から目をそらして言ったあたしの声は、バレー部の歓声とバスケのボールの音にかき消されてしまった。



「あっ…」

演技を中断した先輩があたしのほうに近づいてくる。

「一番重要なシーンだろ。なんで、目をそらすの?」

岡崎先輩、目力強すぎます…とは、言えない。



「すみませんでした…」

一歩後ずさりして、小さくなるあたし。

先輩はそんなあたしを眺めて、ため息をつく。



「お前って、自分から男に告白したことないだろ」

先輩、どうしてそんなことわかるんですか…

思いっきり当たってることがリアクションでバレないように、平静を装うあたし。



「ついでに、男と付き合ったこともなければ、抱きしめられたこともない」

さすが岡崎先輩、大当りです…

動揺を隠しきれないあたしに、先輩は余裕の笑みを見せた。
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