☆空色の傘☆【完】
「ってことでさ、俺は今
頑張ってるわけよ♪
どうだ?少しは俺様を
敬う気になったかぁ?」
少し茶化しながら空に聞いた。
電話の向こうの空は、静かで、『まさか、寝てるか?』なんて思ったが、急に「陸也さんっ!俺もなんか、先が見えてきそうな気がしてきた、サンキュー!!たと言ったと思ったらすでに切れていた。
まぁ、何かが、空に伝わって、将来を考えるのに役に立ったならいいかと思う。
軽く体を伸ばしてから、「さぁ…また頑張るかぁ」と机に向かった。
《陸也side end》
☆☆☆
陸也さんの話を聞いて俺は自分がどうしたいのか、考え始めた。
学校では蒼が腕を組んできて、頬にチュッとキスしてくれていても、考え込んでると反応が遅くなる。
すると、蒼は怒るわけではなくて、更に楽しそうに寄り掛かったり、口に近いところをキスしてみたり、俺で遊んでる…らしい。
周りのやつらが話してくれた。
そうして三学期は悩んで悩んで過ぎていった。
提出期限をとうに過ぎた用紙を川北に持っていけたのは2月の始めだった。
「お前…やっとかよ…クラスが
決めらんねぇだろうが…ったく…」
そう言いながらも用紙を確認した川北は、ニヤリと、笑い「定まったか…よし…」と言ってくれた。