☆空色の傘☆【完】
happy valentine
今年は平日だからデートはその前の土曜日にすることに。
『やっぱりバラの花とか…アクセサリーとかベタでいくか?』
楽しいことを考えるのは、それが蒼に関わることなら更にテンションが上がる。
教室でもどこでもニヤニヤしているらしく(自覚はないが…)亮一らに冷やかされてばかり。
でも、全く気にならない。
やっぱり、夕方には……うん…抱きたいしな…なんて男の性(サガ)丸出しの考えが当然のように浮かんでくるのは許してもらいたい。
だって16だし?
大好きな彼女だし?
甘~い1日にしたっていいよな?うん、いい!と一人で問答する。
蒼は三浦さんと七瀬さんと楽しそうにチョコ話をしている。
どうやら、俺へ、日本風にチョコを用意してくれるんだろうなぁ、なんて思いながらまた、ニヤニヤしてしまった。
バイトをしていない俺は正月までに貰った小遣いをかき集めてみた。
最近は年明けのバーゲンに行ったくらいだから…まぁ、なんとかなりそうかな。
今回はプレゼントを一人で選ぶことにした。
そしてそれは、俺の未来へ繋がるものにする。
最近は大きめのスケッチブックに向かい蒼を想いながらペンを走らせてた。
今までで一番、スムーズにデザインができあがっていった。
これを蒼へ…
二人の未来に繋げたい。