☆空色の傘☆【完】
まだ駅前だというのにムギュっと抱き締めてきてくれた蒼、こちらはいつでもどこでもwelcomeだから、もちろん、抱き締め返す。
ついでにおでこにまたチュッ…
「うぐっ…」
なんだか変な声を出しながら、俺の胸に頭をグリグリしながら照れる蒼…可愛い…
会ってからすでに10分ほど経過、未だに駅前の二人だった。
☆☆☆
ようやくファミレスに向かい席に着いたのは半過ぎ。
混雑もあり、直ぐには座れなかったけど、遅くなったのはいちゃついてたから、だな。
夜が洋風と分かってるから、昼は、俺はしょうが焼きランチ、蒼はうどんにしていた。
食べ終わりその辺をぶらつくことにした。
手を絡めて繋ぎながらゆっくりと歩く。
いろんな話をとにかく飽くことなくした。
……
もうすぐ付き合って1年だね。
七瀬さんが治ってよかったね。
進路が決まってよかったね。
陸也さんがまずまずの調子でいってるらしい。
病気は先月の検診でも異常なしで、手術から既に5年経過して、再発の可能性は低くなったと言われた。
……
いろんな店も見ながら、たくさんの話をして過ごした。
6時に予約をしてたので、間に合うようにカフェに向かった。
カフェはカップルで賑わっていて、店長がチラリとこちらを見てくれたけど、忙しそうで他の店員が席に案内してくれた。