☆空色の傘☆【完】
直ぐにセットが運ばれてきた。
グラタンとサラダとフォンダンショコラと飲み物のセット。
グラタンはカップルらしくひとつの器に入っている。
焼き色はハートの形。
中はシーフードと野菜とチキンと選べるようになってる。
俺たちは野菜。
これなら少食の蒼でも、好きな分だけとれて気にならない。
サラダは大根とホタテ缶、海藻などを和えたものだった。
両方ともかなり美味しい。
なんでも、蒼と三浦さんがアイデアを出したとか。
そして、各テーブルにあるメニューカードは二人の手作りなんだと、はにかみながら教えてくれた。
厚紙にピンクの布地を張り付けたハート型に、にじまないペンだかで書いてあり、クリップで挟んでテーブルに立ててある。
裏には写真を貼れるような枠があり、記念に取っておくのが好きな女子向けになってた。
そして、デザート!!
時間を見計らって作られており、二人の真ん中に置かれたフォンダンショコラからは香り高いカカオ…
「じゃあ、最初の一口はお互いにな?」
恥ずかしがる蒼にyesと言わせてから、スプーンを入れた。
両側からトロ~リ…温められたチョコレートが出てくる。
それをすくったケーキ部分に十分に絡めてから、蒼の口元の高さに。
そして俺の前にもスプーン。