☆空色の傘☆【完】
「はっ?バカじゃね?
ふざけてんのか?
俺をそんなサイテ~男と勘違いすんなっ!!」
頭にきた俺は一息でそこまで怒鳴ると、肩で息をする。
公園仲間や達馬も側にきて、その女をジロジロ、蔑んだ目差しで見てる。
「あんださぁ、なに勘違いしてんの?
公園でたむろしてる俺らは
女なら誰でも簡単に抱くって?
はっ、ふざけんな…」
達馬も低い、怒りを込めた声でその女に凄む。
しばらく、無言でにらみ合うような感じだった。
すると……
「なぁんだ…あの子の話…
あながち間違いじゃないんだぁ、
ガッカリィ~」
さっきとはまるで違う雰囲気で話し出した女。
そこで、おれはさっきのそいつの名前でハッとした。
「お前…俺のクラスに妹…居るだろ」
「あらあ?意外と頭、回るんだぁ
聞き逃してるかと思ったぁ~」
間延びした、イラつくしゃべり方をしながら、髪の毛をクルクルといじり、自信過剰な態度を見せる。
「ま、バレてもいいんだけどぉ~
そろそろかなぁ~(ニヤニヤ)」
なんか、嫌な予感がして、俺はその女から少し離れようとした。
話していた時は、1mも離れてないくらいだった。
「あれぇ、私が怖いの?
逃げないでよ~
少しだけ真剣な話…しましょ~?」