☆空色の傘☆【完】
「うんっ!ありがと、空っ!
頑張りすぎないように
頑張るっ!」
訳の分からないこと言いながら、少し前向きになった様子に、俺も安心する。
「じゃぁ、明日はこっから
初登校だ、時間がかかるし、
そろそろ寝ようぜ。」
「うん、そうだよね。
で、明日は帰りに事務所に行くんだよね?」
「あぁ、星野さんに聞いたら
制服のまんまで構わないから
終わり次第来いって。」
ソファから立ち上がり蒼の部屋の前まで行く。
「じゃあ…おやすみね、空」
「ん…おやすみ…蒼」
蒼の頬を優しく両手で包み込み、顔を俺に向けさせてから、キスを落とす。
「んっ…っ…」
体は疲れてるけど、蒼を求めてて、軽いキスじゃなかなかおさまらない。
「んぁっ…ん…」
まずいと思い、最後に深くしてから、何とか唇を離す。
「ごめ、…抑えらんなかった…」
「イヤじゃ…ない、んだよ?
でもね?今日は、ね?」
「ん、分かってる。
じゃあ、おやすみ…」
それぞれの部屋に入る。
さっきの余韻もあり、眠れないかなと思ったが、さすがに最近の疲れが出たのか、直ぐに眠りに落ちた。
☆☆☆
「そらぁ~起きてぇ~」
目覚ましを止めた?ような記憶の中、蒼の声がする。