☆空色の傘☆【完】
俺、神木空と神崎蒼は中学を卒業した日から、付き合い始めた。
そうなったきっかけは蒼の兄貴、陸也。
俺はスケボーが好きで、よく練習する公園にはいつもたくさんの仲間がいた。
俺は中1からよく公園に行き練習して、騒いで、遊んで、また練習して…そんな毎日を続けてた。
公園仲間には同じ中学生から社会人までいろんなやつがいて、中には彼女連れてくるやつや、俺らを見てるギャラリーもいて賑やかだった。
陸也はそんな仲間の一人。
俺の中3の夏休みが終わる頃から、陸也のところに女が居るようになった。
陸也がその子を優しい目で見つめたり、頭を撫でてやったり、抱き締めたり…正直、見てるとどうしてかイライラした。
その子は『あおい』と呼ばれていて、陸也に飲み物を渡したりするが、たいていは少し離れたベンチから見てた。
明るく元気な声で公園に入るなり「おっはよ~」とか言うから俺にもよく聞こえた。
行き帰りもよっぽどの事がない限り陸也と一緒だった。
そんなのが続いた12月のある夜、俺は受験勉強のために10時までに帰宅するって親と約束してたから、その日もそろそろ…って帰り支度を始めた。
そしたら陸也が声をかけてきたんだ。