☆空色の傘☆【完】
「おっ、神崎、よく名前わかったな
七瀬って。」
「え、だって超キレイな人なんだもの、
速攻名簿チェック入れたもん」
言いながらピース…
しかも自分を『バカ』呼ばわりしたやつを『超キレイ』とか本気で言ってるし。
さすが、蒼。
「ふんっ…」
言われた七瀬って女子は頬を少しだけ赤くしながらそっぽを向いてしまった。
それからまた自己紹介は続いた。
………
……
…
「クラス委員、立候補いるか?」
全32名の自己紹介終了後、嫌な時間になった。
シーン ーー‐‐‐・・
当然だよなぁ。
「まぁ、そうだなぁ、じゃあ、推薦は?」
ザワザワしだす教室内。
「せんせ、神崎さんがいいでぇす。
新入生代表もしてたしさぁ」
誰だか、男子が声をあげ言い終わったとたん…
「駄目ですっ!!絶対出来ませんっ!
みんなに迷惑かけるから出来ません!!」
かなり力のこもった声で、立ち上がりながら蒼が言った。
「へぇ、どんな風にだ?」
「わたし、人生の全てが空中心
にしか考えられないんです。
だから、放課後委員会とかあっても、
もし、その時空の用事があったら、
私は迷わずに学校サボります。だから…」
めちゃくちゃな理論を、真剣な顔して言ってる蒼。