☆空色の傘☆【完】
俺の告白
メルアドは交換してたから、会えなくてもメールでやりとりし、励まし合い頑張った。
そうして迎えた2月、青峰高校に入るべくいざ受験…。
☆☆☆
中旬の発表では蒼と会ったが、二人して無言でピースだけ交わした。
それぞれ友達といたからってか、何だかしゃべらなくても互いに解りあえたし、おめでとうを伝えられた気がした。
☆☆☆
俺の中で蒼に初めて会ったときから感じていたイライラとかが何だったのか…数ヶ月過ごすうちに理解した。
俺は蒼に一目惚れして陸也に嫉妬してたんだ。
話せば話すほどに、見た目じゃなくて惹かれてて、高校が同じになりたくて受験も頑張った。
でも、頑張ったのは俺だけじゃなかった。
同じスケボー公園仲間に『坂上達馬(さかがみたつま)』って同級生がいて、そいつも青峰高校に受かってて…。
合格発表後、久々に公園に顔を出したら公園の端に蒼と達馬がいて、それを他のやつらがスケボーもしないで反対側にかたまって見つめてるところだった。
「陸也さん、いったいなに…」
「お前っ、なに呑気な…蒼、ヤバイぞっ!」
「はっ?な、に…?」
俺も見つめる…と達馬がなにやら包みを渡しながら少し頭を下げてる。
蒼は押し返しながら首を横に思いきり振ってる。