☆空色の傘☆【完】
そして試合終了。
なんと、一点差で辛くも勝利した。
バスケメンバーも卓球メンバーもフットサルメンバーも…みんなで大きな輪になって肩を叩き合い喜びあった。
だから少なくとも三浦さんの赤点補習については賭けに勝ったことに。
「川先…あたしらの勝ちだから、
もう、中間の成績話は終わりね」
三浦さんは川北にそう言って笑いかけてから、またみんなのところへ。
バスケの4回戦…決勝は敗けてしまった。
さっきの試合で力を使い果たした俺らは、相手の3年生に敵わなかったが、最後まで全力で走り、笑って終われた。
☆☆☆
川北はみんなの頑張りが嬉しかったのか、教室に戻ると各机にペットボトルのお茶がおいてあり、同じものを手にする川北が居た。
「川先の奢り~?珍しい~」
「明日は雪じゃね?」
なんてはしゃぐクラスメイト。
蒼は川北のところまで行き、「ご馳走さまぁ♪」。
雨でスッキリしなかった気分が、球技大会で盛り上がることができた1ヶ月だった。
蒼は体調が崩れることもなく、少し試合にも出たりして、あとはひたすら俺を応援してくれてた。
そして、球技大会の帰り道、「バスケする空、めちゃくちゃかっこよかった…」チュッ…と笑顔でご褒美をくれたんだ。