☆空色の傘☆【完】
帰りに蒼に聞いたら蒼のグループは10:30から昼までの割り当てで、俺は教室でチラ見した甲斐があって同じ時間になった。
「でぇ~蒼はどんな服装になったわけ?」
自転車をこぎながらだから、ちょっと大きめの声で…顔を半分くらい後ろに意識しながら。
「んとねぇ~♪
制服ぅ~!」
よかった…のか?
似合ってたら嫌だなぁなんてチラッと思いながら「どこで借りんの?」って聞く。
「自前~!」
キキィー-…ッ!!
「はぁっ?」
急ブレーキで止まった俺はかなり間抜けな声を発してしまった。
女子が男子制服を自前ってどうゆうことだ?
「うわぁっ!
ビックリしたぁ…
空ぁ…危ないよ?」
「あ…悪りぃ…
っそれより、自前って?
蒼はどうすんの?」
「え?制服のこと?
う~ん、兄貴の中学のかなぁ」
「陸也さんて中学んときも
結構、背ぇ、高かったよな?
無理じゃねぇ?」
「そうかなぁ?
私、お裁縫意外といけるんだよ?
直して着るよ、そんくらい♪」
「な、ならっ、俺の、
中学の制服貸してやるから、な?
うん、そうしろ…」
「えっ?いいの?」
「あぁ、もう使わないし、
母さんも何も言わないと思うし。」