*記憶のカケラ*
学校に着くといつものメンバーが集まってくる。
「おはよっ!あーさ!遼!」
「お二人さんはよっす!」
そう声をかけてきたのは
中村 葵(なかむら あおい)と新藤 周太(しんどう しゅうた)の2人。
俺達が住んでいるのは緑が豊かで、海に囲まれた島。
島の中の入れ代わりは少ない。
だから俺達4人は小学生の頃からずっと一緒につるんでいる。
「おまえらはいつも通りぎりぎりだなぁ。それからいつも通り2人乗り、と。」
「相変わらず仲いいねぇ。」
2人は俺のことをみながらにやにや。
そんな2人に気がつかないのか亜梨紗は笑顔で
「幼なじみだからね。遼の後ろ乗り心地いいよ。」
なんて答えた。
「ね?遼。」
亜梨紗は俺に賛同を求める。
だから俺も笑顔で
「おぅ。」
と頷いた。