*記憶のカケラ*
~遼side~

俺達はそのまま教室に向かった。
俺達4人は同じクラスである。
教室には序々に人が集まりいつものように授業が始まる。

「こないだやったテスト返すぞー!!」

朝からそんな先生の声

「今回も1番良かったのは久園と高柳な。」

おぉっと周りで歓声が上がる。

「やっぱりおまえらは面白いなぁ。いつものごとく2人とも97点だったぞ。」

先生がそういうと、
「またかよー。」とか「2人でテレパシーでも使った?」なんて声が聞こえ、教室がみんなの笑い声でいっぱいになる。

先生が面白いというのは点数のこと。
俺らは何かと2人で揃うことが多い。
だから成績もいつも似たような点数になることが多かった。


―――このときは何も感じなかったけど、数年後に俺はこのことにすごく感謝をすることになる。
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