【BL】俺がお前にできること
「弥生ちゃん!ごめん、遅くなって……叶笑さんもいたんだ」
しばらくして息を切らして駆けてくるヒナが見えた。
叶笑さんはヒナの姿を見ると
嬉しそうに手を振って、ヒナに抱き着いた。
「弥生くんとお話してたの。ねぇ?」
ふふ、と無邪気に笑う彼女は、雰囲気的に年上には見えない。
「暑いから、離れてくださいー」
「えー。い、や、よ♡
陽向ったら照れちゃって可愛い~」
「ははっ、照れてないからー。それに可愛いのは、叶笑さんだよ」
「んもぉー、お世辞だけは上手いんだから!」
そのあとも、二人で仲良さそうに談笑していて
でもそれを、ただ眺めてることしか出来なくて
二人が早く離れればいいのに、って
ぼーと考えていた。